「魔法の介護」にやりほっと探検隊著

公開日: 更新日:

 介護には「いのちの介護」「生活の介護」「文化の介護」の3段階があるという。多くの場合、食事や排泄の介助、あるいは買い物などに付き添うなど「いのちと生活の介護」に時間を取りがちだが、本当に満足した日々を送るには「文化の介護」が必要だという。文化の介護とは、その人が得意なこと、いわば好きなことを続けさせるための手助けだ。

 グループホームに入居する認知症の92歳の女性は、夜になると「明朝のお米はといだかしら」と心配するのがお決まりだった。あるとき女性に米をといでもらうと、普段は見せない笑顔が出た。以来、「役割」として米とぎをしてもらったところ、食材カットから調理、盛り付けまで出来るようになり、周囲と積極的に交流を持つまでになったという。

 現場を改善しようと長谷工シニアホールディングスのスタッフが始めたプロジェクト「にやりほっと探検隊」の取り組みを紹介。(ポプラ社 1400円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    俳優・山口馬木也さん「藤田まことさんは『飲め、飲め』と息子のようにかわいがってくれた」

  2. 2

    前代未聞の壮絶不倫・当事者のひとりがまたも“謎の欠場”…関係者が語った「心配な変化」とは???

  3. 3

    テレ朝ナスD“経費横領&パワハラ処分”に「見せしめ」の声も…家族団らん投稿の美人料理家妻に同情集まる

  4. 4

    自信なくされたら困るから? 巨人・田中将大がカブス戦登板「緊急回避」の裏側

  5. 5

    東原亜希の“黒帯バスローブ密会”乗り越えた「許す力」は佐々木希以上? 経済的自立も目指す強心臓とたくましさ

  1. 6

    料理研究家の森崎友紀 “本業”専念も恋愛は「年も年なので」

  2. 7

    兵庫県パワハラ知事に残った選択肢は「議会解散」のみ…多数派工作で延命図るか?味方は“情報漏洩3人組”のみ

  3. 8

    あす旧統一教会に解散命令か? N国党に急接近の不気味、タダでは転ばない悪あがき

  4. 9

    巨人の“アキレス腱”は絶対的セットアッパーが使えないこと…新助っ人キャベッジで外国人枠「満員」

  5. 10

    佐々木希が「芸能人格付けチェック」で"地雷キャラ"といじられ…夫・渡部建を捨てないもう1つの理由