「男と女」の真理を探る本特集

公開日: 更新日:

「男も女もみんなフェミニストでなきゃ」チママンダ・ンゴズィ・アディーチェ著 くぼたのぞみ訳

 ナイジェリア生まれの女性作家が、「TED×Euston(アフリカに焦点を当てて開かれる会議)」で行ったスピーチ「We Should All Be Feminists」の書籍化。

 アメリカの歌姫ビヨンセが著者の声をサンプリングした曲を発表したり、クリスチャン・ディオールがタイトルをロゴ化したTシャツを作ったり、スウェーデン政府が16歳の少年少女たちにテキスト全文を配布するなど、世界中で話題となったスピーチだ。

 フェミニストというと、日本男児としては女性の権利を声高に叫ぶ恐ろしい人種というイメージが強い。これはナイジェリアでも似たようなもので、男嫌いで化粧もせず、いつも怒っていて、結婚もできない人々と思われているらしい。しかしこれは、そう思わざるを得ない価値観を、男たちが幼いころから植え付けられてきたためではないだろうか。

 男性、女性に限らず、窮屈な価値観から自由になろうとする力こそ、フェミニズムの本質だと訴える著者。男女が真に分かり合うための、考え方を教えてくれる。(河出書房新社 1200円+税)


最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    佐々木朗希「スライダー頼み」に限界迫る…ドジャースが見込んだフォークと速球は使い物にならず

  2. 2

    永野芽郁「キャスター」視聴率2ケタ陥落危機、炎上はTBSへ飛び火…韓国人俳優も主演もとんだトバッチリ

  3. 3

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  4. 4

    風そよぐ三浦半島 海辺散歩で「釣る」「食べる」「買う」

  5. 5

    広島・大瀬良は仰天「教えていいって言ってない!」…巨人・戸郷との“球種交換”まさかの顛末

  1. 6

    広島新井監督を悩ます小園海斗のジレンマ…打撃がいいから外せない。でも守るところがない

  2. 7

    インドの高校生3人組が電気不要の冷蔵庫を発明! 世界的な環境賞受賞の快挙

  3. 8

    令和ロマンくるまは契約解除、ダウンタウンは配信開始…吉本興業の“二枚舌”に批判殺到

  4. 9

    “マジシャン”佐々木朗希がド軍ナインから見放される日…「自己チュー」再発には要注意

  5. 10

    永野芽郁「二股不倫」報道でも活動自粛&会見なし“強行突破”作戦の行方…カギを握るのは外資企業か