「『米中経済戦争』の内実を読み解く」津上俊哉著

公開日: 更新日:

 現代中国研究の第一人者が、トランプ政権誕生後の米国と中国の政治・外交・経済の関係を論じたリポート。

 トランプ大統領の誕生で明らかになった社会の亀裂は、米国という国、政体が、市場経済に立脚した開放的な経済政策や多様性を重んじるリベラルな価値観を、これ以上支え切れなくなっている現実を示しているのではないかと指摘する。

 一方、経済力にものをいわせて、米国が抜けた後の世界のリーダー席を狙う中国だが、その肝心の経済は短期の崩壊は考えられないが、長期の見通しは悲観的だと論じる。その前提を踏まえ、それぞれの政権内の権力抗争や、相手国に対する政策、そして北朝鮮問題の今後の展開まで、両国関係の今後を読み解く。

 (PHP研究所 860円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    気持ち悪ッ!大阪・関西万博の大屋根リングに虫が大量発生…日刊ゲンダイカメラマンも「肌にまとわりつく」と目撃証言

  2. 2

    永野芽郁「鋼のメンタル」も文春砲第2弾でついに崩壊か?田中圭との“口裏合わせ”疑惑も浮上…CMスポンサーどう動く

  3. 3

    水谷豊に“忖度”?NHK『BE:FIRST』特集放送に批判…民放も事務所も三山凌輝を“処分”できない事情

  4. 4

    佐々木朗希「中5日登板志願」のウラにマイナー降格への怯え…ごまかし投球はまだまだ続く

  5. 5

    竹野内豊はついに「令和版 独身大物俳優」となった NHK朝ドラ『あんぱん』でも好演

  1. 6

    中居正広氏“反撃準備”報道のモヤモヤ…改革着々のフジテレビ尻目に「電撃復帰」への布石か

  2. 7

    永野芽郁の「清純派枠」を狙うのは"二股不倫報道”の田中圭と同じ事務所の有望株という皮肉

  3. 8

    “マジシャン”佐々木朗希がド軍ナインから見放される日…「自己チュー」再発には要注意

  4. 9

    役者・林与一さん83歳の今も現役「糖尿病家系で甘いモノ好き。血糖値が問題ないのは運動のおかげ」

  5. 10

    囁かれる岸田前首相“再登板”に現実味? 一強時代到来で「安倍超え」に虎視眈々