「時代小説で旅する東海道五十三次」岡村直樹著

公開日: 更新日:

 時代小説を道しるべに東海道とその宿場を紙上で巡る旅ガイド。

 旅のはじまり、日本橋では林真理子著「本朝金瓶梅 お伊勢篇」を取り上げる。中国の「金瓶梅」を基にした本作は、不能になった艶福家の慶左衛門が、噂の強精剤を求めて妾や人妻を連れて、東海道を西上する道中を描く。そのあらすじや、読みどころを紹介するとともに、「七つ時(午前4時)」という早朝の旅立ちが一般的だったという当時の旅や、日本橋の歴史なども解説。保土ケ谷は池波正太郎著「雲霧仁左衛門」、岡部は笹沢左保著「帰って来た紋次郎」、そして大佛次郎著「鞍馬天狗 鞍馬の火祭り」の京都・三条大橋まで。

 ブックガイド、そして街道歩きの道案内としても楽しめるおすすめ本。

 (講談社 1200円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  2. 2

    ドジャース大谷翔平が直面する米国人の「差別的敵愾心」…米野球専門誌はMVPに選ばず

  3. 3

    Snow Man目黒蓮と佐久間大介が学んだ城西国際大メディア学部 タレントもセカンドキャリアを考える時代に

  4. 4

    ポンコツ自民のシンボル! お騒がせ女性議員3人衆が“炎上爆弾”連発…「貧すれば鈍す」の末期ぶりが露呈

  5. 5

    高市新政権“激ヤバ議員”登用のワケ…閣僚起用報道の片山さつき氏&松島みどり氏は疑惑で大炎上の過去

  1. 6

    クマが各地で大暴れ、旅ロケ番組がてんてこ舞い…「ポツンと一軒家」も現場はピリピリ

  2. 7

    田村亮さんが高知で釣り上げた80センチ台の幻の魚「アカメ」赤く光る目に睨まれ体が震えた

  3. 8

    自維連立が秒読みで「橋下徹大臣」爆誕説が急浮上…維新は閣内協力でも深刻人材難

  4. 9

    ラウールが通う“試験ナシ”でも超ハイレベルな早稲田大の人間科学部eスクールとは?

  5. 10

    「連合」が自民との連立は認めず…国民民主党・玉木代表に残された「次の一手」