「女の子のことばかり考えていたら、1年が経っていた。」東山彰良著

公開日: 更新日:

 同級生の初恋の娘を奪って、みんなの恨みを買っているイケメンくん。後期試験が終わった後、二番手くんと、本命ちゃん、引き立て役ちゃんを誘ってドライブに出かけた。二番手くんは、オカルト好きの本命ちゃんを心霊スポットの犬鳴峠に誘う。峠に着くと、ミミズの大群が道路を埋め尽くしていた。本命ちゃんは車を降りてミミズの中に踏み込んで行くが、その姿には妖気が漂っている。その手が二番手くんに伸びた時、引き立て役ちゃんが「あんた、蚯蚓大師だね」と言った。

「二百年前、あたしのご先祖様を中国の崑崙山で殺したミミズの化け物め!」。(「あの娘が本命」)

 人類最大テーマ〈モテ〉をめぐる6つの短編。

 (講談社 1300円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ヤクルトのドラフトは12球団ワースト…「余裕のなさ」ゆえに冒険せず、好素材を逃した気がする

  2. 2

    「汽車を待つ君の横で時計を気にした駅」は一体どこなのか?

  3. 3

    ソフトバンクは「一番得をした」…佐々木麟太郎の“損失見込み”を上回る好選定

  4. 4

    コメ増産から2カ月で一転、高市内閣の新農相が減産へ180度方針転換…生産者は大混乱

  5. 5

    オリックスまさかのドラフト戦略 「凶作」の高校生総ざらいで"急がば回れ"

  1. 6

    ヤクルト2位 モイセエフ・ニキータ 《生きていくために日本に来ました》父が明かす壮絶半生

  2. 7

    オリ1位・麦谷祐介 暴力被害で高校転校も家族が支えた艱難辛苦 《もう無理》とSOSが来て…

  3. 8

    “代役”白石聖が窮地を救うか? 期待しかないNHK大河ドラマ『豊臣兄弟』に思わぬ落とし穴

  4. 9

    福山雅治は"フジ不適切会合参加"報道でも紅白で白組大トリの可能性も十分…出場を容認するNHKの思惑

  5. 10

    バスタオル一枚の星野監督は鬼の形相でダッシュ、そのまま俺は飛び蹴りを食らった