「彼女の恐喝」藤田宜永著

公開日: 更新日:

 母子家庭で育った岡野圭子は、六本木のクラブでホステスをしながら大学に通っている。台風の夜、タクシーで送ってくれた初対面の客にしつこく体を触られ、途中でタクシーを降りた。停電の中、車のライトを頼りに歩いていると、突然、男が前方に現れた。ライトで照らし出された顔は、店の客の国枝だった。人材派遣会社を経営している男だ。右足を少し引きずりながら、何かに追い立てられるように歩いてゆく。

 翌日ニュースで、杉並区のマンションで華道講師の女性が刺殺されたことを知った。ここは昨夜、国枝が出てきたマンションでは? 圭子はパソコンで「恐喝罪」を検索した。

 自分が恐喝した男を愛してしまった女を描くサスペンス。

(実業之日本社 1600円+税)


最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    JリーグMVP武藤嘉紀が浦和へ電撃移籍か…神戸退団を後押しする“2つの不満”と大きな野望

  2. 2

    広島ドラ2九里亜蓮 金髪「特攻隊長」を更生させた祖母の愛

  3. 3

    悠仁さまのお立場を危うくしかねない“筑波のプーチン”の存在…14年間も国立大トップに君臨

  4. 4

    田中将大ほぼ“セルフ戦力外”で独立リーグが虎視眈々!素行不良選手を受け入れる懐、NPB復帰の環境も万全

  5. 5

    悠仁さまの筑波大付属高での成績は? 進学塾に寄せられた情報を総合すると…

  1. 6

    FW大迫勇也を代表招集しないのか? 神戸J連覇に貢献も森保監督との間に漂う“微妙な空気”

  2. 7

    結局「光る君へ」の“勝利”で終わった? 新たな大河ファンを獲得した吉高由里子の評価はうなぎ上り

  3. 8

    飯島愛さん謎の孤独死から15年…関係者が明かした体調不良と、“暗躍した男性”の存在

  4. 9

    巨人がもしFA3連敗ならクビが飛ぶのは誰? 赤っ恥かかされた山口オーナーと阿部監督の怒りの矛先

  5. 10

    中日FA福谷浩司に“滑り止め特需”!ヤクルトはソフトB石川にフラれ即乗り換え、巨人とロッテも続くか