「パラレルワールド」小林泰三著

公開日: 更新日:

 坂崎良平はある日、職場で地震と洪水が重なった大災害に襲われる。自宅に戻った良平が見たのは、瓦礫と化した我が家と息絶えた妻・加奈子、そして一人残された5歳の息子・裕彦だった。

 ところが裕彦は「お母さんはここにいる」と言い、さらに「お母さん、お父さんはここにいるよ」と、良平には見えない加奈子に向かって話しかけている。互いには目に見えないが裕彦を通して会話をする3人の不思議な生活が始まる。

 一方、地震で被災したのを機に2つの世界を行き来できるようになった矢倉は、その能力を使って人殺しを請け負っていた。

 ある日、矢倉に遭遇した良平と裕彦は、違和感を覚える。

 2つの世界に生きる少年の姿をミステリーを絡めて描く物語。(角川春樹事務所 1600円+税)


最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「マラソン」と「大腸がん」に関連あり? ランナー100人への調査結果が全米で大きな波紋

  2. 2

    “マトリ捜査報道”米倉涼子の圧倒的「男運」のなさ…海外から戻らないダンサー彼氏や"前科既婚者"との過去

  3. 3

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  4. 4

    大阪・関西万博「最終日」現地ルポ…やっぱり異常な激混み、最後まで欠陥露呈、成功には程遠く

  5. 5

    米倉涼子“自宅ガサ入れ”報道の波紋と今後…直後にヨーロッパに渡航、帰国後はイベントを次々キャンセル

  1. 6

    アッと驚く自公「連立解消」…突っぱねた高市自民も離脱する斉藤公明も勝算なしの結末

  2. 7

    新型コロナワクチン接種後の健康被害の真実を探るドキュメンタリー映画「ヒポクラテスの盲点」を製作した大西隼監督に聞いた

  3. 8

    巨人の大補強路線にOB評論家から苦言噴出…昨オフ64億円費やすも不発、懲りずに中日・柳&マエケン狙い

  4. 9

    元体操選手の鶴見虹子さん 生徒200人を抱える体操教室を経営、“アイドル”も育成中

  5. 10

    地上波連ドラ3年ぶり竹内涼真に“吉沢亮の代役”の重圧…今もくすぶる5年前の恋愛スキャンダル