「声のサイエンス」山﨑広子著

公開日: 更新日:

 著者の調査によると「自分の声を嫌い」と回答した人はなんと80%。クレオパトラは容姿はそれほどでもなかったが、声が大変魅力的だったという記録が残っている。それほど声の印象は重要だ。声の個性は母語や住居などの「環境フィードバック」で決まる。

 ヨーロッパの石造りの住宅に住む人たちは声がよく反響するので声を張り上げる必要がなく、低く深い声になる。それに対して日本の住宅は木と紙で造られていて声が響かず、外から雑音が入り込む。日本人はその雑音に美を見いだした。田中角栄の浪花節のようなだみ声が日本人の心を掴んだのは、そのためである。体格や骨格からみると本来は金属的な澄んだ声の持ち主だと思われるが、戦略的にそういう声を獲得したのだろう。

 声で体格、健康状態、性格、成育歴までわかるという、科学的視点で声の秘密に迫る。

 (NHK出版 820円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「豊臣兄弟!」白石聖が大好評! 2026年の毎週日曜日は永野芽郁にとって“憂鬱の日”に

  2. 2

    川口春奈「食べ方が汚い」問題再燃のお気の毒…直近の動画では少しはマシに?

  3. 3

    あの人「なんか怖い」を回避する柔らかな言葉遣い

  4. 4

    自分探しで“変身”遂げたマリエに報道陣「誰だかわからない」

  5. 5

    (1)高齢者の転倒は要介護のきっかけになりやすい

  1. 6

    2度目の離婚に踏み切った吉川ひなの壮絶半生…最初の夫IZAMとは"ままごと婚"と揶揄され「宗教2世」も告白

  2. 7

    「誰が殺されてもおかしくない」ICE射殺事件への抗議デモ全米で勃発

  3. 8

    解散総選挙“前哨戦”で自民に暗雲…前橋出直し市長選で支援候補が前職小川晶氏に「ゼロ打ち」大敗の衝撃

  4. 9

    業績悪化で減収減益のニトリ 事業の新たな柱いまだ見いだせず

  5. 10

    チンピラ維新の「国保逃れ」炎上やまず“ウヤムヤ作戦”も頓挫不可避 野党が追及へ手ぐすねで包囲網