「写真で愉しむ東京「水流」地形散歩」小林紀晴著、今尾恵介監修・解説

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 ある日、地下鉄・中野坂上駅近くの坂の上に立った写真家の著者は、学生時代から慣れ親しんだ風景が違って見えた。その眺めは、膨大な時間をかけて神田川が土を削ってつくりだしたものだと知ったからだ。

 本書は、そんな都内の水脈を感じさせる地形やその痕跡を撮影して歩いた写真紀行。

 最初の一枚は、かつて通っていた学校への通学路でもあったその高台からの眺め。木製の大判写真機を調整しながら、2万年前は海面低下で地表だった現在の東京湾に流れていた「古東京川」に思いをはせる。

 その他、日暮里崖線や妙正寺川など土地の成り立ちと移ろいを紹介しながら都内各地を歩く。それぞれの土地について地図研究家の今尾氏が解説を添える。

 (集英社 820円+税)



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