「筋肉は本当にすごい すべての動物に共通する驚きのメカニズム」杉晴夫著

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 筋肉は力こぶのような骨格筋のイメージが強いが、筋肉には他にもさまざまな種類がある。呼吸で酸素を取り込むための横隔膜を動かす呼吸筋、血液を全身に送る心筋、血流を維持する血管筋、摂取した栄養物を吸収する内臓筋などだ。人生100年時代と言われるいま、健康寿命を伸ばすためにはこうした筋肉を長持ちさせることが欠かせない。それには筋肉を知ることが必要で、この本はその一助になる。骨格筋の発熱量は生命維持に必要な発熱量の60%に及ぶことや、体温が上がりすぎたときの放熱に血管筋が大きな役割を果たしていることなどを解説してくれる。また人間の筋肉の構造や性能だけでなく、昆虫や鳥類、水棲動物の筋肉について書かれていて読んで面白い。著者は筋肉収縮の研究者で帝京大学医学部名誉教授。

(講談社、1100円+税)

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