最新肉体改造本特集

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「あなたは、うで体?あし体?」鴻江寿治著

 筋トレで引き締まったボディーを目指したい、健康のために運動したい、体力をつけたい……。そうは思っても、なかなか一歩踏み出せない人にお薦めしたいのが今回の5冊だ。さまざまな研究で明らかになった肉体を改造するための最新情報が満載。運動へのモチベーションが上がること間違いなしだ。

 トップアスリートのパーソナルトレーナーを務める著者は、人間の体は「うで体=猫背型」と「あし体=反り腰型」の2種類に分けられると言う。それぞれのタイプに合った習慣を身に付けないと、肩こりや腰痛、頭痛、集中力の低下など、さまざまな弊害をもたらすそうだ。うで体の人は、腰の右側が前に出ていて、足の親指の付け根に重心がある場合が多い。一方、あし体の人は腰の左側が前に出ていて、重心は足のかかとにあるという特徴を持つ。

 うで体は背骨や骨盤が緩みがちなので、硬めの枕と布団を選ぶのがいい。逆にあし体は体全体が詰まっている状態なので、緩めるように柔らかい寝具が適している。これを逆にしてしまうと安眠できず、肩凝りや腰痛の引き金になるという。

 仕事やスポーツでの体の使い方も紹介。あなたは、なに体?

 (集英社 1400円+税)

「超筋トレが最強のソリューションである」Testosterone、久保孝史著

 筋トレが体に良さそうなことは多くの人が感じている。実際に、あなたが思う以上に筋トレが心身にもたらす効果は大きい。例えば、筋トレによってメンタルヘルスが向上する。筋トレを行うと分泌されるテストステロンには、やる気や闘争心を向上させる効能があるといわれる。さらに、セロトニンは脳を最適な覚醒状態にし、ドーパミンやβエンドルフィンは多幸感をもたらす。つまり、焦燥感や不安感を取り除くのに役立ち、メンタルヘルスの向上につながるわけだ。

 他にも、記憶力や集中力が高まりビジネスの成功に役立つ、週2回以上の筋トレでがんに関連する死亡率が30%低下するなど、“筋トレ最強説”をこれでもかと提示する本書は、筋トレの自己啓発本ともいえる。読めば筋トレを始めずにはいられなくなるはずだ。 (文響社 1280円+税)

「60すぎたら本気で筋トレ!」船瀬俊介著

 年齢を重ねても若々しさを保つ方法。それは筋肉を鍛えることだ。

 近年の研究で、筋肉から分泌される「マイオカイン」という筋肉ホルモンは、生命体を活性化させる若返り物質であることが明らかになった。さらに、見た目の老化を食い止めるだけでなく、動脈硬化を改善したり、脳を活性化させる効果も期待できるのだという。

 マイオカインの分泌量は、筋肉量に比例する。つまり、筋トレを行って筋肉量が2倍になれば、マイオカインの分泌量も2倍に増えるということ。

 そして、筋肉は使ってやれば何歳からでも鍛えることが可能。若返りを望む中高年ほど、筋トレがお勧めなのだ。

 本書では、電車の吊り革を思い切り引っ張る、大胸筋に力を込めながら歩くなど、日常で簡単にできる「静的筋トレ」を紹介。若返りたいなら、今すぐ筋トレだ!

 (興陽館 1300円+税)

「スタンフォード式疲れない体」山田知生著

 スタンフォード大学スポーツ医局による疲労回復メソッド「IAP(腹腔内圧)呼吸法」を紹介。IAPが高いということは肺にたくさんの空気が入って横隔膜が下がり、それに押される形で腹腔内の圧力が高まり、外向きに力がかかっている状態だ。IAP呼吸法では、息を吸う時も吐く時も腹腔内圧を高めてお腹回りを硬くする。体の軸、つまり体幹を支えて無理のない姿勢を保つのに役立ち、中枢神経の指令の通りがよくなって体の各部位と脳神経がうまく連携。余分な負荷がかからなくなるのだという。

 姿勢が歪んでいればちょっとした動きでも体の負担となり、限られたエネルギーを無駄に消費することにもなる。歪んだ体で呼吸を続けていれば、体は疲れやすいままなのだ。

 IAP呼吸法を習得し、疲労に強い体を手にいれよう。

 (サンマーク出版 1500円+税)

「医師に『運動しなさい』と言われたら最初に読む本」中野ジェームズ修一著、田畑尚吾監修

 忙しくて運動する時間が取れないし、何からすればいいのか分からないという人向けに、メタボや高血圧、腰痛など、運動をする理由や目的別のエクササイズを紹介。時間がなくても続けられて効果が表れやすいメニューを、その運動がよい“理屈”とともに解説している。数値が悪くてもなかなか運動に結びつかない筆頭の疾患が糖尿病だ。しかし、放っておけば失明や脚の切断などにもつながる恐れがある。血糖値を下げるには、食後20分間のウオーキングと、糖を代謝しやすい体をつくる筋トレが有効だが、毎日続けるのは不可能に近いだろう。

 そこでお勧めなのが、有酸素運動と筋トレ、両方の効果が期待できるスクワット。1セット2分半でできるエクササイズを、イラストと、スマホやwebで見られる動画で紹介している。これなら始められそうだ。

 (日経BP社 1300円+税)

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