「天文方・伊能忠敬出奔」小杉健治著

公開日: 更新日:

 文化14(1817)年、間宮林蔵が蝦夷地から八丁堀の伊能忠敬邸に帰還する。17年前に伊能がやり残した部分の測量を間宮に依頼していたのだ。これで全国の測量が終わり、いよいよ日本地図の製作に取り組むことができる。73歳の伊能の脳裏にこれまでの日々が蘇るのだった。

 伊能がまだ三治郎と名乗っていた16歳のとき、継母と折り合いが悪くなり、実家を出奔。佐原の宿場で知り合った香具師の十蔵について江戸を目指す三治郎だが、道中、十蔵は待ち伏せしていた男たちに命を狙われる。十蔵と別れ、ようやく江戸に着いた三治郎だが、十蔵は待ち合わせの場所に現れない……。

 伊能忠敬の青春時代を描く時代小説。 (朝日新聞出版 640円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    松任谷由実が矢沢永吉に学んだ“桁違いの金持ち”哲学…「恋人がサンタクロース」発売前年の出来事

  2. 2

    ヤクルト「FA東浜巨獲得」に現実味 村上宗隆の譲渡金10億円を原資に課題の先発補強

  3. 3

    農水省「おこめ券」説明会のトンデモ全容 所管外の問い合わせに官僚疲弊、鈴木農相は逃げの一手

  4. 4

    早大が全国高校駅伝「花の1区」逸材乱獲 日本人最高記録を大幅更新の増子陽太まで

  5. 5

    timelesz篠塚大輝“炎上”より深刻な佐藤勝利の豹変…《ケンティとマリウス戻ってきて》とファン懇願

  1. 6

    早瀬ノエルに鎮西寿々歌が相次ぎダウン…FRUITS ZIPPERも迎えてしまった超多忙アイドルの“通過儀礼”

  2. 7

    国民民主党“激ヤバ”女性議員ついに書類送検! 野党支持率でトップ返り咲きも玉木代表は苦悶

  3. 8

    池松壮亮&河合優実「業界一多忙カップル」ついにゴールインへ…交際発覚から2年半で“唯一の不安”も払拭か

  4. 9

    波瑠のゴールインだけじゃない? 年末年始スクープもしくは結婚発表が予想される大注目ビッグカップル7組総ざらい!

  5. 10

    アヤックス冨安健洋はJISSでのリハビリが奏功 「ガラスの下半身」返上し目指すはW杯優勝