「腸詰小僧」曽根圭介著

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 9年前、世間を震撼させた「腸詰小僧殺人事件」。当時12歳だった犯人が、OLの麻美を殺し、ソーセージにしてマスコミに送りつけた事件だ。フリーライターの西嶋は、今は社会復帰している腸詰小僧のインタビューに成功。週刊誌に記事が掲載されると、事件の被害者である麻美の父親・楢崎が訪ねてきた。

 楢崎に腸詰小僧に会わせてくれと懇願され、根負けした西嶋は、インタビューテープの声を聞かせてやる。すると楢崎は娘の最期を腸詰小僧に聞いてほしいと言いだした。

 同じ頃、西嶋は弟で警察官の敏哉から女絡みの相談を受け、一計を講じる。(表題作)

 一見、普通の人に見える悪人たちの計略を描く短編7編収録。それぞれの結末にぞっとすること間違いなし。

(光文社 1700円+税)

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