「山岳遭難の傷痕」羽根田治著

公開日: 更新日:

 1989年10月8日、北アルプスの立山三山を縦走していた中高年パーティーが遭難、10人中8人が死亡した。前日の天気予報では「明日、山は大荒れになる」と言っていたが、当日の朝は雲一つない快晴だった。だが、天候は午前9時ごろから急変し、季節外れの猛吹雪となる。空を見れば、層積雲の「土手」が見られ、天気の崩れが予想できたのに、彼らにはその知識がなかった。

 10人は予定どおり縦走路をたどり、引き返そうという声は出なかった。下りで他の登山者に追い越されたが、救助を要請しなかった。内蔵助山荘のオーナー、佐伯常行は、引き返す決断力がなかったことを指摘する。

 10件の山岳遭難を検証した登山者必読の一冊。

(山と溪谷社 1700円+税)

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

最新のBOOKS記事

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    藤浪ら感染の“合コン” ゾロゾロ出てきた参加者32人の素性

  2. 2

    藤浪トレード急加速 コロナ感染契機に他球団が再調査開始

  3. 3

    志村けんさん「笑いの美学」鉄道員で共演の高倉健も惚れた

  4. 4

    深酒にガールズバー…志村けんコロナ感染で濃厚接触者多数

  5. 5

    月25万円の年金生活 2万円で大好きな遺跡や寺社仏閣巡り

  6. 6

    休校期間中のスペイン旅行で娘が感染 呆れた親のモラル

  7. 7

    阪神の“藤浪コロナ”対応に他球団怒り心頭…開幕さらに窮地

  8. 8

    西武選手も合コン…海外日本人選手との“コロナ温度差”は何

  9. 9

    立川志らくをバッサリ…“毒舌の先輩”たけしの批判に説得力

  10. 10

    高橋理事に五輪招致9億円受領報道「死ぬ前に話してやる」

もっと見る