「たべる生活」群ようこ著

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 母親以外の人がラップを使わずに作ったおにぎりや手料理は食べたくないという若い男性がいる。付き合っている彼女が作ったものでも、「うちのにおいと違う」などの理由で食べない。

 著者の高校、大学時代の同年配の男子はいつも腹をすかせていて、著者やほかの女子学生が作ったおにぎりを「よかったら食べて」と出すと、ぱっと顔を明るくして、「ありがとう、ありがとう」と言いながら食べた。なかには「あんた、誰」と言いたくなる見知らぬ者もいた。知らない人が作ったものは食べないという男子などいなかったのに。(「恋人の手料理」)

 ほかに、糖質制限のおせちを注文したら、糖質が少ない食品が詰まったフレンチのおせちが届いた話など、食に関するエッセー集。

(朝日新聞出版 1300円+税)

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