「ごはん通」嵐山光三郎著

公開日: 更新日:

 ご飯の魅力を語り尽くしたお米賛歌エッセー。

 1995年の新食糧法の施行によって、自主流通米が出回るようになり、米生産者間の競争が品種向上を促し、消費者はさまざまな米を手にできるようになった。

 注目すべき産地や品種を列挙した上で、ごはんの食味には玄米を精製する時間も大きく関与すると指摘。料理通でもここにこだわる人は少ないが、精米してから時間が経つほど味が落ちていくので、うまいごはんを食べるためには、銘柄の差よりもむしろどれだけ精米したてのものを食するかにかかっていると説く。

 さらに話題は米のとぎ方や炊き方へのこだわりへ。その上で、おむすびから粥、雑炊、寿司、丼物など、ごはんを主役にした料理のおいしさや味わい方を豊富なエピソードとともにつづる。

(筑摩書房 800円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    注目集まる「キャスター」後の永野芽郁の俳優人生…テレビ局が起用しづらい「業界内の暗黙ルール」とは

  4. 4

    柳田悠岐の戦線復帰に球団内外で「微妙な温度差」…ソフトBは決して歓迎ムードだけじゃない

  5. 5

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    ローラの「田植え」素足だけでないもう1つのトバッチリ…“パソナ案件”ジローラモと同列扱いに

  3. 8

    ヤクルト高津監督「途中休養Xデー」が話題だが…球団関係者から聞こえる「意外な展望」

  4. 9

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  5. 10

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?