「ははのれんあい」窪美澄著

公開日: 更新日:

 デパートに勤めていた由紀子は、婦人服の縫製を稼業とする智久と結婚して、長男の智晴、双子の寛人、結人の3人の息子に恵まれた。

 ミシンの仕事を教えてくれた義母の邦子とはうまくいっていたが、智久は自分が由紀子と子どもたちのチームの補欠であるかのような疎外感を感じていた。

 邦子が死んだとき、智久は病院にいなかった。由紀子が「お義母さんが亡くなったとき、あなたはどこにいたの?」と尋ねても答えない。タクシー会社に勤務する智久は週に1度、帰宅しないようになる。由紀子が勤務先の売店にいたとき、外国人の女に「私と智久のこと、智久と話をしてほしい」と声をかけられた。

 支え合って壊れかけた家庭を守っていく家族の物語。

(KADOKAWA 1870円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    松任谷由実が矢沢永吉に学んだ“桁違いの金持ち”哲学…「恋人がサンタクロース」発売前年の出来事

  2. 2

    ヤクルト「FA東浜巨獲得」に現実味 村上宗隆の譲渡金10億円を原資に課題の先発補強

  3. 3

    どこよりも早い2026年国内女子ゴルフ大予想 女王候補5人の前に立ちはだかるのはこの選手

  4. 4

    「五十年目の俺たちの旅」最新映画が公開 “オメダ“役の田中健を直撃 「これで終わってもいいと思えるくらいの作品」

  5. 5

    「M-1グランプリ2025」超ダークホースの「たくろう」が初の決勝進出で圧勝したワケ

  1. 6

    出家否定も 新木優子「幸福の科学」カミングアウトの波紋

  2. 7

    福原愛が再婚&オメデタも世論は冷ややか…再燃する「W不倫疑惑」と略奪愛報道の“後始末”

  3. 8

    早大が全国高校駅伝「花の1区」逸材乱獲 日本人最高記録を大幅更新の増子陽太まで

  4. 9

    匂わせか、偶然か…Travis Japan松田元太と前田敦子の《お揃い》疑惑にファンがザワつく微妙なワケ

  5. 10

    官邸幹部「核保有」発言不問の不気味な“魂胆” 高市政権の姑息な軍国化は年明けに暴走する