「ははのれんあい」窪美澄著

公開日: 更新日:

 デパートに勤めていた由紀子は、婦人服の縫製を稼業とする智久と結婚して、長男の智晴、双子の寛人、結人の3人の息子に恵まれた。

 ミシンの仕事を教えてくれた義母の邦子とはうまくいっていたが、智久は自分が由紀子と子どもたちのチームの補欠であるかのような疎外感を感じていた。

 邦子が死んだとき、智久は病院にいなかった。由紀子が「お義母さんが亡くなったとき、あなたはどこにいたの?」と尋ねても答えない。タクシー会社に勤務する智久は週に1度、帰宅しないようになる。由紀子が勤務先の売店にいたとき、外国人の女に「私と智久のこと、智久と話をしてほしい」と声をかけられた。

 支え合って壊れかけた家庭を守っていく家族の物語。

(KADOKAWA 1870円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人がソフトB自由契約・有原航平に「3年20億円規模」の破格条件を準備 満を持しての交渉乗り出しへ

  2. 2

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  3. 3

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  4. 4

    日吉マムシダニに轟いた錦織圭への歓声とタメ息…日本テニス協会はこれを新たな出発点にしてほしい

  5. 5

    巨人正捕手は岸田を筆頭に、甲斐と山瀬が争う構図…ほぼ“出番消失”小林誠司&大城卓三の末路

  1. 6

    「おこめ券」でJAはボロ儲け? 国民から「いらない!」とブーイングでも鈴木農相が執着するワケ

  2. 7

    SBI新生銀が「貯金量107兆円」のJAグループマネーにリーチ…農林中金と資本提携し再上場へ

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    「ばけばけ」苦戦は佐藤浩市の息子で3世俳優・寛一郎のパンチ力不足が一因