「はしからはしまで」梶よう子著

公開日: 更新日:

 看板娘・お瑛と長太郎の兄妹は、茅町ですべての商品を三十八文で売る「みとや」を営む。ある朝、乾物屋の息子・清吉が気落ちした様子で訪ねてきた。噂を聞いたらしい。1年ほど前からみとやのはす向かいで総菜屋を営むお花が、手習い塾を開く元武士の道之進と祝言を上げることになったのだ。吉原の元おいらんのお花を目当てに、総菜屋は連日、男たちが行列をつくり大繁盛。お花と道之進の祝言は、江戸中の噂になっていた。

 そんな中、お瑛は道之進の息子・直之から、最近、町中で父親を尾行する男がいると聞かされる。その夜遅く、お瑛は長太郎を誘って飲みにいった呉服屋の寛平が表戸を叩く音で起こされる。

 お瑛が人生最大の悲しみと困難に立ち向かう時代小説シリーズ第3弾。

(新潮社 737円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「ばけばけ」好演で株を上げた北川景子と“結婚”で失速気味の「ブギウギ」趣里の明暗クッキリ

  2. 2

    西武・今井達也「今オフは何が何でもメジャーへ」…シーズン中からダダ洩れていた本音

  3. 3

    N党・立花孝志容疑者にくすぶる深刻メンタル問題…日頃から不調公言、送検でも異様なハイテンション

  4. 4

    我が専大松戸は来春センバツへ…「入念な準備」が結果的に“横浜撃破”に繋がった

  5. 5

    N党・立花孝志氏に迫る「自己破産」…元兵庫県議への名誉毀損容疑で逮捕送検、巨額の借金で深刻金欠

  1. 6

    高市首相「議員定数削減は困難」の茶番…自維連立の薄汚い思惑が早くも露呈

  2. 7

    高市内閣は早期解散を封印? 高支持率でも“自民離れ”が止まらない!葛飾区議選で7人落選の大打撃

  3. 8

    高市政権の物価高対策はパクリばかりで“オリジナル”ゼロ…今さら「デフレ脱却宣言目指す」のア然

  4. 9

    高市首相は自民党にはハキハキ、共産、れいわには棒読み…相手で態度を変える人間ほど信用できないものはない

  5. 10

    “文春砲”で不倫バレ柳裕也の中日残留に飛び交う憶測…巨人はソフトB有原まで逃しFA戦線いきなり2敗