「サーモン・キャッチャー the Novel」道尾秀介著

公開日: 更新日:

「サーモン・キャッチャー the Novel」道尾秀介著

 大学生の明(めい)がアルバイトをする釣り堀「カープ・キャッチャー」では、魚を釣り上げた客はポイントを受け取り、得たポイントで景品と交換できる。

 景品棚の最上段にある白い箱は1000ポイントで、獲得した客はまだいない。箱の中身が気になる明だが経営者の広島は教えてくれない。

 離婚後、娘の明と生き別れた大洞は、明のブログで彼女の夢を知り何とかかなえてやりたいと密かに計画を練る。一方、バイト後、リモートでヒツギム語を学んでいた明は、画面の向こうで講師が乱入者に拉致される一部始終を目撃してしまう。

 ほかにも、神と呼ばれる釣り名人や、心霊ビデオ撮影に励む兄妹、有閑マダムら各人の思惑が入り乱れ、磁場となった釣り堀に引き寄せられていく長編ミステリー。 (光文社 858円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  2. 2

    阪神・佐藤輝明にライバル球団は戦々恐々…甲子園でのGG初受賞にこれだけの価値

  3. 3

    FNS歌謡祭“アイドルフェス化”の是非…FRUITS ZIPPER、CANDY TUNE登場も「特別感」はナゼなくなった?

  4. 4

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  5. 5

    新米売れず、ささやかれる年末の米価暴落…コメ卸最大手トップが異例言及の波紋

  1. 6

    兵庫県・斎藤元彦知事らを待ち受ける検察審の壁…嫌疑不十分で不起訴も「一件落着」にはまだ早い

  2. 7

    カズレーザーは埼玉県立熊谷高校、二階堂ふみは都立八潮高校からそれぞれ同志社と慶応に進学

  3. 8

    日本の刑事裁判では被告人の尊厳が守られていない

  4. 9

    1試合で「勝利」と「セーブ」を同時達成 プロ野球でたった1度きり、永遠に破られない怪記録

  5. 10

    加速する「黒字リストラ」…早期・希望退職6年ぶり高水準、人手不足でも関係なし