「僕の女を探しているんだ」井上荒野著

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「僕の女を探しているんだ」井上荒野著

 2学期の終業式の日、小4の未月は同級生の秋斗が年明けに転校することを知る。ピアノの才能を認められ、東京に行くらしい。家が隣り合う未月と秋斗は幼なじみで、未月は誰よりも秋斗のピアノを聞いてきた。何も知らされていなかった未月は憤る。その日の深夜、未月はかすかなピアノの音で目覚める。家を抜け出し、迎えに来た秋斗と海岸の洞窟の奥の2人の「隠れ家」に向かう。隠れ家には別荘地の住人らが放置したピアノがあるのだ。到着すると、ピアノに寄りかかって男の人が立っていた。「ジョン(ヒョク)」と名乗る男は足にけがをしていた。(「今まで聞いたことがないピアノの音、あるいは羊」)

 心を奪われた大ヒットドラマ「愛の不時着」にインスピレーションを得て書かれたオマージュ集。 (新潮社 737円)

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