著者のコラム一覧
山上たつひこ

1947年、徳島県生まれ。70年「光る風」で注目され、72年「喜劇新思想大系」でリアルな画風のギャグを確立。74年連載開始の「がきデカ」が社会的ブームに。88年から小説執筆を開始。2014年、原作を担当した「羊の木」(いがらしみきお画)が文化庁メディア芸術祭優秀賞を受賞。著書に「蝉花」「火床より出でて」「大阪弁の犬」「王子失踪す」ほか。

(75)山肌を埋める水子地蔵の列

公開日: 更新日:
イラスト とり・みき

 いつの間にか見知らぬ水子が立っていた。影のように現れたのだ。若い、いかにも機敏そうな水子だ。タキグチのものほど上等ではないがやはり英国風のコートを着ていた。頭の上にはもちろん中折れ帽子。

 若い水子がタキグチのそばに寄る。タキグチは彼に指示を出している様子だ。

「綾… 

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