「きっとすべてがベスト 強度行動障害をもっと理解するための本」さとうひろえ著

公開日: 更新日:

「きっとすべてがベスト 強度行動障害をもっと理解するための本」さとうひろえ著

「強度行動障害」とは、自傷行為や他者への攻撃、物を壊すといった、周囲に影響を及ぼす行動が頻繁にあり、特別な支援が必要な状態を指します。

 彼らは、自分の思いが伝えられず、わかってもらえないので、ガラスを割ったりします。自分のこだわりを遮られると、理由がわからず納得いかないので、物を投げます。

 でも、これらの問題行動は、誰の、何にとっての問題なのでしょうか?本書を読んで、その疑問の真相に、一人でも多くの方に触れてほしいと思います。

 著者は、障害者グループホーム「ヒロイチホーム」を運営する企業の代表であり、重度知的障害の自閉症を持つ強度行動障害である息子「たいち」の母親でもあります。

 本書では、その経験で得てきた強度行動障害への経験・知見を、ときにおかしく、ときに胸を打つエピソードを通して綴っています。

 本書を読むことで、強度高度障害を持つ彼らの療育と支援が苦しいものではなく、少しでも前向きなものになるように、そして重い障害のある子どもの親御さんが元気になれるように願っています。

定価:1650円
発行:日刊現代 発売:講談社
2024年1月24日
ISBN 978-4065384311

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  2. 2

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  3. 3

    前田健太は巨人入りが最有力か…古巣広島は早期撤退、「夫人の意向」と「本拠地の相性」がカギ

  4. 4

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  5. 5

    来春WBCは日本人メジャー選手壊滅危機…ダル出場絶望、大谷&山本は参加不透明で“スカスカ侍J”に現実味

  1. 6

    詞と曲の革命児が出会った岩崎宏美という奇跡の突然変異種

  2. 7

    高市政権にも「政治とカネ」大噴出…林総務相と城内経済財政相が“文春砲”被弾でもう立ち往生

  3. 8

    「もう野球やめたる!」…俺は高卒1年目の森野将彦に“泣かされた”

  4. 9

    連立与党の維新が迫られる“踏み絵”…企業・団体献金「規制強化」公明・国民案に立憲も協力

  5. 10

    新米売れず、ささやかれる年末の米価暴落…コメ卸最大手トップが異例言及の波紋