「至高の近代建築」小川格著

公開日: 更新日:

「至高の近代建築」小川格著

 日本の近代建築史の前期、明治維新から戦後までの名建築を紹介するガイドブック。建設の経緯から、施主や建築家の思いまで、建物にまつわるドラマとともに描き出す。

 現在の神奈川県立歴史博物館は、元は横浜正金銀行本店として1904年に建てられた。

 明治維新以降、外国に握られていた海外貿易に必要な海外との為替業務と貿易の金融を担うために政府のバックアップをうけて設立された銀行だ。

 設計は、東京駅の設計で知られる辰野金吾と並ぶ明治建築界の巨匠・妻木頼黄が45歳の時に手掛けた。辰野のイギリス流、レンガ造りの表情とは全く異なるドイツ式の堅牢な建物となっている。

 以降、東京国立博物館表慶館(片山東熊)から、東京都庭園美術館(宮内省内匠寮)まで個人宅も交え32の名建築を巡る。 (新潮社 968円)


最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    福原愛が再婚&オメデタも世論は冷ややか…再燃する「W不倫疑惑」と略奪愛報道の“後始末”

  2. 2

    「年賀状じまい」宣言は失礼になる? SNS《正月早々、気分が悪い》の心理と伝え方の正解

  3. 3

    「五十年目の俺たちの旅」最新映画が公開 “オメダ“役の田中健を直撃 「これで終わってもいいと思えるくらいの作品」

  4. 4

    放送100年特集ドラマ「火星の女王」(NHK)はNetflixの向こうを貼るとんでもないSFドラマ

  5. 5

    国民民主党・玉木代表「ミッション・コンプリート」発言が大炎上→陳謝のお粗末…「年収の壁」引き上げも減税額がショボすぎる!

  1. 6

    どこよりも早い2026年国内女子ゴルフ大予想 女王候補5人の前に立ちはだかるのはこの選手

  2. 7

    出家否定も 新木優子「幸福の科学」カミングアウトの波紋

  3. 8

    「M-1グランプリ2025」超ダークホースの「たくろう」が初の決勝進出で圧勝したワケ

  4. 9

    「核兵器保有すべき」放言の高市首相側近は何者なのか? 官房長官は火消しに躍起も辞任は不可避

  5. 10

    楽天が変えたい「18番は田中将大」の印象…マエケンに積極譲渡で“背番号ロンダリング”図る