(71)氏親に似合うのは一の姫か、二の姫か
〈中御門家の姫君〉
宗長が桂姫に会ったのは、今を遡ること十二年前。永正二年の夏のことであった。
駿河の主である、今川氏親はここ数年、戦に次ぐ戦の日々を送っていた。宗長の知る幼い日の龍王丸の面影を残しているものの、気付けば三十を越えていた。
「早く、妻を娶らせ…
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