「壮年世代のセックス」本

公開日: 更新日:

「いまさら」「年甲斐もなく」と鼻で笑っていても、実は心の奥底で情欲の炎を消しきれずにいる。人前で現役卒業・枯淡の境地を語る男ほど、自分の欲望を諦めきれていないともいう。そんな壮年世代に送る「セックス指南本」を紹介しよう。

 2010年発売以降、シリーズ累計18万部超え、とひそかに売れているのがこの文庫本だ。第1弾「40歳からの新・大人の愉しみ」は10万部を超える隠れたロングセラーとなっている。その第4弾が「ずっと現役で愉しむ大人の快楽」(永岡書店 680円)だ。

 著者は女性のライター・吉田潮氏。セックスや医療をテーマにした記事を執筆しているのだが、決して専門家ではない。ただのスキモノで、趣味が高じて出版に至ったそうだ。特別に新奇性のあるテクニック論でもなければ、医学的な研究理論に基づいたものでもない。ただシンプルに女性目線を生かした、壮年男性向けのハウツー本である。

 この第4弾が既刊3冊と異なるのは、ターゲット層を60歳前後に絞ったところ。足腰に負担のかかる奇抜な体位は一切ない。ペニスが勃たなくてもできる愛撫法がメーンで、壮年世代どころか80代でも挑戦可能のハウツーばかりだ。

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  2. 2

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  3. 3

    「おまえもついて来い」星野監督は左手首骨折の俺を日本シリーズに同行させてくれた

  4. 4

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  5. 5

    巨人大ピンチ! 有原航平争奪戦は苦戦必至で投手補強「全敗」危機

  1. 6

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  2. 7

    衝撃の新事実!「公文書に佐川氏のメールはない」と財務省が赤木雅子さんに説明

  3. 8

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  4. 9

    高市首相が漫画セリフ引用し《いいから黙って全部俺に投資しろ!》 金融会合での“進撃のサナエ”に海外ドン引き

  5. 10

    日本ハムはシブチン球団から完全脱却!エスコン移転でカネも勝利もフトコロに…契約更改は大盤振る舞い連発