病と闘いながらヒット連発 脚本家・北川悦吏子の波乱の半生

公開日: 更新日:

 脚本家としてのデビュー作は89年の「赤い殺意の館」(テレビ東京系)。91年には「ズンドコベロンチョ」(フジテレビ系)も発表している。後の形容詞“恋愛ドラマの神様”とは似ても似つかぬタイトルだが、これでチャンスをつかみ、翌92年には“月9”ドラマ「素顔のままで」を手掛けることになった。安田成美と中森明菜ダブル主演で話題を呼んだ作品で、最終回の視聴率は31・9%をマークした。

 その後はトントン拍子。石田ひかり主演の「あすなろ白書」(93年)、キムタク山口智子がタッグを組んだ「ロングバケーション」(96年、いずれもフジテレビ系)、キムタクと常盤貴子の「ビューティフルライフ」(00年、TBS系)とヒットを飛ばし続けた。「ビューティフルライフ」の最終回視聴率41.3%は、その後、13年に「半沢直樹」に塗り替えられるまで、平成に入ってからの民放ドラマの記録になっていた。同ドラマで向田邦子賞、橋田賞をダブル受賞した。

 こうした栄光に包まれながら、プライベートでは病魔と闘ってきたことになる。もともと体は弱い方で、16歳の時には「腎臓の病で子供の産めない体」と宣告されていた。93年に通信社勤務の男性と結婚したが、もちろん子供を持たないことが前提だった。ところが、97年、思いがけず妊娠、出産した。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    横浜・村田監督が3年前のパワハラ騒動を語る「選手が『気にしないで行きましょう』と…」

  2. 2

    文春が報じた中居正広「性暴力」の全貌…守秘義務の情報がなぜこうも都合よく漏れるのか?

  3. 3

    マツコが股関節亜脱臼でレギュラー番組欠席…原因はやはりインドアでの“自堕落”な「動かない」生活か

  4. 4

    松井秀喜氏タジタジ、岡本和真も困惑…長嶋茂雄さん追悼試合のウラで巨人重鎮OBが“異例の要請”

  5. 5

    巨人・田中将大と“魔改造コーチ”の間に微妙な空気…甘言ささやく桑田二軍監督へ乗り換えていた

  1. 6

    5億円豪邸も…岡田准一は“マスオさん状態”になる可能性

  2. 7

    小泉進次郎氏8.15“朝イチ靖国参拝”は完全裏目…保守すり寄りパフォーマンスへの落胆と今後の懸念

  3. 8

    渡邊渚“初グラビア写真集”で「ひしゃげたバスト」大胆披露…評論家も思わず凝視

  4. 9

    「石破おろし」攻防いよいよ本格化…19日に自民選管初会合→総裁選前倒し検討開始も、国民不在は変わらず

  5. 10

    大の里&豊昇龍は“金星の使者”…両横綱の体たらくで出費かさみ相撲協会は戦々恐々