「スケバン刑事Ⅲ」が大ヒット 高校へ電車通学が不可能に

公開日: 更新日:

 唯一の息抜きは高校だった。しばらくぶりに行くと、机の上に折り紙で折った鶴が置かれていた。あっと思って友達の顔を見ると、ニヤニヤして私を見返した。そんなおふざけをしてくれる友達の存在がとてもうれしかった。

 高校時代は通学中の駅のホームで怖い思いをしたこともある。同年代くらいの男の子に気付かれたような気がした翌日、何人もの男の子たちに電車の中で囲まれたのだ。私は街を歩くときもサングラスをかけたりしない。そうすることで余計目立つからだが、この頃を境にして、電車通学が出来なくなっていった。

 新宿駅東口のスタジオアルタではこんなことがあった。フジテレビ女子アナの方に「こちらへどうぞ」と案内してもらって、アルタビル2階のバルコニーに三姉妹で出たところ、東口の広場が真っ黒に染まっている。よく見ると人、人、人……。私たちはお互いの顔を見合わせて、こう言ったのを覚えている。

「まさか私たち? ではないよね?」

 いつもの出入り口から出て車に乗れば、何かあるといけない。そう周りが判断し、ビル地下から別の出口へと抜けていった。

 (構成・長昭彦/日刊ゲンダイ

▽おおにし・ゆか 1968年7月6日、大阪府豊中市出身の歌手、女優。ドラマ「スケバン刑事Ⅲ」で共演の中村由真、浅香唯とは現在も親交がある。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神・梅野がFA流出危機!チーム内外で波紋呼ぶ起用法…優勝M点灯も“蟻の一穴”になりかねないモチベーション低下

  2. 2

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  3. 3

    国民民主党「選挙違反疑惑」女性議員“首切り”カウントダウン…玉木代表ようやく「厳正処分」言及

  4. 4

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  5. 5

    本命は今田美桜、小芝風花、芳根京子でも「ウラ本命」「大穴」は…“清純派女優”戦線の意外な未来予想図

  1. 6

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  2. 7

    時効だから言うが…巨人は俺への「必ず1、2位で指名する」の“確約”を反故にした

  3. 8

    石破首相続投の“切り札”か…自民森山幹事長の後任に「小泉進次郎」説が急浮上

  4. 9

    今田美桜「あんぱん」44歳遅咲き俳優の“執事系秘書”にキュン続出! “にゃーにゃーイケオジ”退場にはロスの声も…

  5. 10

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃