著者のコラム一覧
一雫ライオン作家

1973年、東京都出身。明治大学政治経済学部2部中退。俳優としての活動を経て、演劇ユニット「東京深夜舞台」を結成後、脚本家に。数多くの作品の脚本を担当後、2017年に「ダー・天使」で小説家デビュー。21年に刊行した「二人の嘘」が話題となりベストセラーに。著書に「スノーマン」「流氷の果て」などがある。

物書きは人と出会ってなんぼ 出会いも文字にして原稿料を

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〈で、どうするんだい?〉と返事を送ると、〈コロナがあけたら、インドに行ってみようと思います〉とのこと。おいおい、君がインドなんかに行ったら余計おかしなことになって、それこそ社会に戻れぬかもしれぬ。〈大丈夫か?〉とさらに返事をすると、〈大丈夫です。実家はたらふくお金がありますので、なんとかなります〉とのこと。

 ふーん。潔い。ここまではっきりと「金はある」と言われたらなんか心配無用だ。どうにか生きられるのだろう。作家になりたいのを辞めた理由は至極単純。「なんか、たいへんそうだなと思いました」とのこと。余計なこと言いすぎたかしら、などとちょっとは反省したが、なに、いつの世もやりたい人間は「辞めろ」と言われてもやるもので、そこまでの気持ちだったのであろうし、それだけ冷静でもあったのだろう。

 ふと、この子はどんな顔をしているのだろうと思った。声は太いのだろうか、細いのだろうか。どんな趣味があるのか。好きな子はいるのか、恋はしているのだろうか。

 薬もでき、コロナが無事にあけ、彼がインドへ行ってしまう前に――。

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