市川猿之助容疑者&永山絢斗被告の出演作品「配信停止」を解除…NHK大英断の背景

公開日: 更新日:

見る見ないを選択できる自由

 また6月に大麻取締法違反容疑で逮捕・起訴された永山絢斗被告(34)が出演していた朝ドラ「べっぴんさん」も配信停止となっていたが、こちらも配信を再開する予定だという。山名局長は、「今後、NHKオンデマンドにおいては、原則、一部の出演者の逮捕での配信停止は行わない」と言明。ただし、「事案によっては総合的な判断で例外的に停止する可能性はある」とした。碓井氏が続ける。

「この問題はなかなか難しくて、当然、ドラマ映画はたくさんの人が出演していますので、その中のひとりが何か問題を起こした場合、一律にそれを止めてしまっていいのかという議論はあってしかるべきだと思います。しかし、その時々で個別に判断をしていかざるを得ない。例えば直近の主演作や犯罪を彷彿とさせる作品などの場合は、状況が明るみに出るまでは判断を保留せざるを得ないケースもあるでしょう。ただし、今回の例でいえば、大河ドラマなど過去の作品であるわけで、それについては、見られるようにしてもいいのではないかと思います」

 さらに、テレビやラジオなど誰の目にも触れるメディアと違って、映画など、視聴者が納得してお金を払って選択して見るものはいいのではないかという議論もある。

「動画配信サービスも、お金を払って自分から見に行くものなので、『猿之助が出ているので自分は見ない』と判断する自由は担保されているので、映画などと同様でしょう」(碓井氏)

 視聴者にとっては、“見る見ないを選択できる自由”があった上で、作品が残されていることはやはり大切。今回、NHKの英断といえるだろう。同様に、猿之助作品を配信停止にしている民放の動画配信サービスもこれに追随すると思われる。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    亡き長嶋茂雄さんの長男一茂は「相続放棄」発言の過去…身内トラブルと《10年以上顔を合わせていない》家族関係

  2. 2

    上白石萌音・萌歌姉妹が鹿児島から上京して高校受験した実践学園の偏差値 大学はそれぞれ別へ

  3. 3

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?

  4. 4

    「時代と寝た男」加納典明(17)病室のTVで見た山口百恵に衝撃を受け、4年間の移住生活にピリオド

  5. 5

    “名門小学校”から渋幕に進んだ秀才・田中圭が東大受験をしなかったワケ 教育熱心な母の影響

  1. 6

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  2. 7

    “バカ息子”落書き騒動から続く江角マキコのお騒がせ遍歴…今度は息子の母校と訴訟沙汰

  3. 8

    注目集まる「キャスター」後の永野芽郁の俳優人生…テレビ局が起用しづらい「業界内の暗黙ルール」とは

  4. 9

    「こっちのけんと」の両親が「深イイ話」出演でも菅田将暉の親であることを明かさなかった深〜いワケ

  5. 10

    中居正広氏に降りかかる「自己破産」の危機…フジテレビから数十億円規模損害賠償の“標的”に?

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    注目集まる「キャスター」後の永野芽郁の俳優人生…テレビ局が起用しづらい「業界内の暗黙ルール」とは

  4. 4

    柳田悠岐の戦線復帰に球団内外で「微妙な温度差」…ソフトBは決して歓迎ムードだけじゃない

  5. 5

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    ローラの「田植え」素足だけでないもう1つのトバッチリ…“パソナ案件”ジローラモと同列扱いに

  3. 8

    ヤクルト高津監督「途中休養Xデー」が話題だが…球団関係者から聞こえる「意外な展望」

  4. 9

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  5. 10

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?