著者のコラム一覧
増田俊也小説家

1965年、愛知県生まれ。小説家。北海道大学中退。中日新聞社時代の2006年「シャトゥーン ヒグマの森」でこのミステリーがすごい!大賞優秀賞を受賞してデビュー。12年「木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか」で大宅壮一賞と新潮ドキュメント賞をダブル受賞。3月に上梓した「警察官の心臓」(講談社)が発売中。現在、拓殖大学客員教授。

「時代に挑んだ男」加納典明(39)ライバル2人、荒木経惟の写真は「私小説」、篠山紀信は「映像的」

公開日: 更新日:

2つの黄金期に稼ぎ出したカネは…

加納「荒木は荒木の時代感覚で撮る。お篠は対象物を正確にしっかり撮るね」

増田「そうなんですか。そこが僕たち素人にはわからない。荒木さんは無造作にシャッターを切ってる写真に見える」

加納「荒木はアラーキータッチな少し古い昭和的な世界。お篠はあかじめ絵が頭にあるんだ。例えばモデルとか女優撮るでしょう。彼は必ず映画の看板になるように撮る。それは従来型の写真家がやってきた世界の延長ですけど、彼はそれを近代的に進化させた。映像的に非常に鋭いものを持ってたから、相当なものが仕上がる。だから売れたんだよ。この世界、やっぱりいいものじゃないと売れないし評価もされない」

増田「やはり評価に足るものだと」

加納「僕自身は2人の写真をできるだけ見ないようにしていたけど、眼に入ったときは『今回のは悪くないな』とか『あ、これいいな』とか『これはつまんねえな』といろいろ感じた。やっぱり両者とも世界を持ってましたね。で、もちろんそれは意識してましたよ。でも俺は俺流のやり方で追っかけたということ。うん」

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