【黒ニンニク】ポリフェノールが生の数倍!抗酸化能がスゴイ
ニンニクを一定の温度と湿度で長期間熟成発酵させると、色が黒く変わり「黒ニンニク」になります。かなり見た目の色も風味も変化するのですが、これは熟成中に糖とアミノ酸の化学反応(メイラード反応)が起きるから。生のニンニク特有の刺激臭や辛みが抑えられ、ドライフルーツのような甘酸っぱい味わいで食べやすくなるのも特徴です。
黒ニンニクは1999年、三重県尾鷲市で誕生したとされています。地元企業が長年の試行錯誤を重ねて製品化し、口コミやメディアを通じて徐々に全国へと広まりました。その後、2000年代後半になると「健康食品」として注目を集め、生産地は全国各地へ拡大。いまでは海外にも輸出され、世界の食卓にも登場するほど普及しているスーパーフードです。
さて、そんな黒ニンニク最大の魅力はなんと言っても強力な抗酸化作用。熟成によりニンニク特有の臭みであるアリシン(抗菌成分)はほとんど残らない代わりに、抗酸化力の高いポリフェノールやS-アリルシステインなどの含硫アミノ酸が増加します。その結果、生のニンニクより総ポリフェノール量が数倍に増え、抗酸化能も飛躍的に向上することが報告されているのです。また、黒ニンニクに豊富なS-アリルシステインには自律神経を調整して一時的な疲労感を和らげ、疲労回復に役立つ効果もあることも報告されています。