フワちゃんを許すことが“大人”なのか? 非常識な人にブチギレるのは当たり前ではないのか
大炎上して昨年8月から活動休止中
【「残念プロフェッショナル」の流儀】
Xで芸人・やす子に対して、《おまえは偉くないので、死んでくださーい 予選敗退でーす》と揶揄する投稿をしたことをきっかけに大炎上し、昨年8月から活動休止しているフワちゃん。
そんな破天荒タレント・フワちゃんに対して、恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラーの堺屋大地さんはどう分析しているのでしょうか。
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フワちゃん(タレント、YouTuber、年齢非公表)
彼女の名前がたびたびテレビで話題に
フワ様が活動休止してから約1年後の今年7月29日、彼女は久しぶりにXの有料会員向けにメッセージを投稿。自身が元気であることやまだしばらく活動休止することが綴られていました。
一方、それ以降テレビで彼女の名前がたびたび出ていたことも話題に。たとえば彼女の親友であるトンツカタン・森本晋太郎さんが、8月に出演した『5時に夢中!』(TOKYO MX)で、フワ様は「めちゃくちゃ元気です」と近況報告。
また9月には『水曜日のダウンタウン』(TBS系)で、お見送り芸人しんいちさんが「『フワちゃん復活』って言ったらダメ?」と発言。同じく9月に『人間研究所 ~かわいいホモサピエンス大集合!!~』(日本テレビ系)にて、伊集院光さんが「フワちゃん待望論」を提唱していました。
しかしテレビでフワ様の名前が出るたびにネットは大荒れ。彼女への嫌悪感をあらわにした“不快だからもう観たくない”という意見が非常に多かったのです。
無礼キャラを許せる人が“大人”という風潮だった
さて、日本中から「嫌い」の大合唱が巻き起こっているフワ様ですが、もしかすると彼女は“「真の大人力検定」のプロフェッショナル”だったのではないでしょうか?
フワ様と言えば、目上の人に対しても馴れ馴れしくタメ口で接し、まわりの迷惑もいとわずに破天荒な振る舞いをする「無礼キャラ」で大ブレイクしていました。遅刻の常習犯であることも有名で、共演タレントや番組スタッフを困らせていたというエピソードがいくつもあるのです。
ただ、フワ様のその失礼な言動はテレビではエンタメ化されており、冗談で口撃して笑いにするならアリでしたが、マジ切れするのは御法度という空気感がテレビ業界や世間に蔓延していました。
フワ様は新時代のニュースター。彼女を怒らずに笑顔で許容して受け止めることが器の大きさの証明となり、つまりそれが「大人」のニュースタンダードとなっていたのです。
まるで「踏み絵」的な存在
実際フワ様は、一般社会でやったら一発で仕事を失ったり縁を切られたりするような非常識な振る舞いを、あらゆる場面でしていましたが笑って許されていました。逆に、彼女に本気でブチ切れると、“大人げない”、“器が小さい”というように思われてしまっていたことでしょう。
要するに、去年の夏までは彼女を許容できるか否かが、「大人」としてアップデートできているかどうかの“踏み絵”のようになっていたのです。
伊集院光は当時から怒っていた!
だがしかし、です。
昨夏に彼女がメディアから姿を消して以来、日本国民が我に返りました。無礼な振る舞いも笑って許すべしという「大人」のニュースタンダードとやらが、時代の歪みが生み出した“まやかし”だったことに気付いたのです。
冷静になった我々は、「礼を欠いた態度や非常識な振る舞いをする人物にはマジ切れしていいし、普通にちゃんと注意すべき」――そんなめちゃくちゃ当たり前のことを思い出したのです。
ちなみに前述の伊集院光さんは、現在はフワ様に対して好意的な態度で応援しているのですが、ブレイクしたての彼女にしっかり怒ることができていた数少ない芸能人でした。伊集院さんはテレビ局のメイク室にて、挨拶もなしにフワ様に隠し撮りされ、勝手にSNSにさらされたことがあり、キレていたのです。
伊集院さんが、フワ様の無礼を笑って許すべしという“まやかし”の大人像に惑わされることなく、ブレイク当時の彼女にもしっかりと「NO」を突き付けていたという事実は、本当に素晴らしい。伊集院さんは「真の大人力検定」に大合格していたというわけです。
筆者も当時、“まやかし”の大人像を受け入れてしまっていたので、自戒の念を込めて言わせていただきます。
「真の大人力検定」のプロフェッショナル
その時代の一時の空気感に惑わされず、常に冷静に物事を判断して、間違っていることを間違っているとしっかり言える人こそ、「真の大人」である、と。
フワ様は日本国民に対して「真の大人力検定」を出題してくれていた、ありがたいプロフェッショナルだったのです。
(堺屋大地/コラムニスト・ライター・カウンセラー)