著者のコラム一覧
保阪正康作家

1939年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。2004年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史 縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く 歴史が暗転するとき』(講談社)として好評発売中。

シリーズ「第2次世界大戦と原爆」(51)戦後、原爆製造に関わった科学者たちに芽生えた新たな恐怖

公開日: 更新日:
日本の戦争責任を裁いた極東国際軍事裁判(東京裁判)。被告となった東條英機元首相=1947(昭和22)年12月29日(C)共同通信社

 昭和20(1945)年8月15日を迎えて、最も喜んだのは科学者たちかもしれない。本土決戦をいとわない軍人たちからの哀願というべき、「ウラン爆弾はいつ作れるのか」「いや早く作れ」という命令や恫喝からも解放されたからである。しかし全く新しい懸念も始まった。

 その懸念は2つあ… 

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