ちばてつやさんが日刊ゲンダイに語っていた「壮絶引き揚げ体験」と、自由にものが言える社会への思い
67年12月に「週刊少年マガジン」で代表作となる「あしたのジョー」がスタート。高森朝雄(梶原一輝)の原作は、苦しさや悲しみ、激しい闘争心がベースになっていたが、ちばさんはそこにジョーを慕う貧しい子供たちや周囲の人々の温かさを散りばめ、唯一無二の作品に昇華させた。その根底には自身の苛烈な体験からくるヒューマニズムへの眼差しがあった。日刊ゲンダイの「注目の人直撃インタビュー」(18年8月10日)では、こう話していた。
「(先の戦争中は)権力を持つ側は、国民を守ることが仕事なのに、国民を抑えつけてしまっていた。出てくる情報は、勝った情報ばかりで、負けたり、都合の悪い情報は出てこない。戦時中の国民は、目をふさがれ、口をふさがれ、耳をふさがれていたのです。戦争は、加害も被害も全て『犠牲者』になってしまう。そんな時代に戻って欲しくないから、いろんな法律が通るたびに、国民の自由が制限されてしまうのではないかと怖いんです」
そして、「これからの日本は、物を自由に言える時代がずっと続いて、権力を持つ人を指さして『おまえがそれじゃダメだろーっ』て堂々と言える国であって欲しいですね」としていた。


















