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桧山珠美コラムニスト

大阪府大阪市生まれ。出版社、編集プロダクションを経て、フリーライターに。現在はTVコラムニストとして、ラジオ・テレビを中心としたコラムを執筆。放送批評誌「GALAC」に「今月のダラクシー賞」を長期連載中。

画面から副流煙?ダメ駄目ばかりで名作ドラマは生まれない

公開日: 更新日:

 以前、中井貴一があるドラマの、これから人を殺しに行く場面で、片手にピストルを持ち、吸っていたたばこを投げ捨てようとしたら、「たばこの投げ捨てはコンプライアンス的にマズいからやめてください」と言われた。人を殺しに行くのにたばこの投げ捨てはダメなのかと嘆いていた。人を殺そうとしている人間がマナーを守るって、そんなバカな話はない。

 たばこはドラマには欠かせない小道具のひとつで、たとえば、張り込みの刑事の周りに吸い殻が散乱していれば、随分長い時間張り込んでいるんだなということがわかったりもする。

 たばこは目の敵にされ、最近でも「いだてん~東京オリムピック噺~」の受動喫煙シーンに対し、「受動喫煙撲滅機構」が猛抗議をした記事が出ていた。「受動喫煙場面が放送されたことについてテロップなどで謝罪してください」と申し入れているとか。

 変な話だ。べつに画面から副流煙を浴びるわけじゃあるまいし。

 そうやって、コンプライアンスだのパワハラだのセクハラだのと言い出すから、ますますテレビがつまらなくなる。制作者もコンプライアンスという言葉に怯え過ぎ。

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