サンコンさん語る 故郷ギニアを襲ったエボラ出血熱の猛威

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 ギニアでエボラ感染が確認されたのは、昨年12月に南部のゲケドゥで男の子が血を流して亡くなったのが最初。ギニアでは死者の亡きがらを村中の人がさすって弔う風習があり、土葬なんです。これがエボラを拡大させた一因ですが、村人たちを責めるわけにはいきません。

 人類がエボラウイルスに初めて接したのは、76年のザイール(現コンゴ民主共和国)でした。直線距離でギニアとは4000キロも離れています。まさかギニアでエボラが発生するとは考えも及ばなかった。コウモリが感染源とされ、実際にゲケドゥ周辺では乾燥コウモリを食べる習慣があります。でも、現地の人は何百年も前からコウモリを食べている。急に今になって、エボラウイルスが猛威をふるったのには、地球の温暖化など急激な環境変化にも要因があるかもしれません。

――ギニア政府の初動対応の遅れが、感染を拡大させたと指摘されている。早めに国境を封鎖などしていれば、近隣諸国まで被害は拡大していなかったという批判だ。

 原因が分かっていれば、早めにシエラレオネやリベリアなどとの国境を封鎖すべきでした。しかし、西アフリカ15カ国は、欧州のEUのような西アフリカ諸国経済共同体を締結していて、パスポートも共通です。人々は車やバスに乗ったまま互いの国を自由に行き来している。国が国境を封鎖しようとしても、完全に往来をやめさせることはできなかったでしょう。

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