めまい、耳鳴りを招く「顎関節症」 楽器の長時間練習に要注意

公開日: 更新日:

 その結果、驚くべきことが判明した。管楽器演奏者184人のうち、34.8%に当たる64人が顎関節症だったのだ。

「顎関節症の一般的な有病率は5~12%。明らかに吹奏楽部部員の有病率は高い。そこで詳しく調べてみると、トランペットやトロンボーン、クラリネットなど、息の吹き込み口の小さい楽器演奏者ほど多く、女生徒の占める顎関節症の割合は男生徒の倍近い数字になっていました」(本田教授)

 当然のことだが、練習時間が長ければ長いほど顎関節症のリスクは高くなる。

「4校のうち1校は日曜日に練習を休んでいましたが、他の3校は正月など特別な日を除いて基本的に毎日練習していました。練習時間で調べると、1日8時間を超えると有病率が跳ね上がることがわかりました」(本田教授)

■有病率が高いのは木管楽器

 気になるのは、どんな楽器が顎関節症になりやすいかだ。

「今回の調査ではリードありの木管楽器の有病率が最も高く、次いでリードなしの木管楽器、マウスピースの小さい金管楽器、マウスピースの大きい金管楽器という順でした」(本田教授)

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  2. 2

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  3. 3

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  4. 4

    阪神・大山を“逆シリーズ男”にしたソフトバンクの秘策…開幕前から丸裸、ようやく初安打・初打点

  5. 5

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  1. 6

    創価学会OB長井秀和氏が明かす芸能人チーム「芸術部」の正体…政界、芸能界で蠢く売れっ子たち

  2. 7

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  3. 8

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  4. 9

    大死闘のワールドシリーズにかすむ日本シリーズ「見る気しない」の声続出…日米頂上決戦めぐる彼我の差

  5. 10

    ソフトB柳田悠岐が明かす阪神・佐藤輝明の“最大の武器”…「自分より全然上ですよ」