糖尿病や直腸がんも 「夏バテ」ひどければ別の病気を疑うべし

公開日: 更新日:

 三木院長が研修医時代に診た20代女性のDさんは、内科の検査結果で、重度の貧血が判明。

「最初は、『夏くらいから膝が痛い』と整形外科を受診したのです。膝のレントゲン検査では異常が見つからず、疲労感もあったので、内科に紹介されてきました」

 20代女性の貧血は、珍しいことではない。しかしDさんは、さらなる検査で、貧血の背景に白血病があることが分かった。膝痛と白血病の関連性ははっきりしなかったが、「貧血は女性によくあるもの」とされていたら白血病の診断が遅れるところだった。

 60代男性のEさんは「暑さがこたえる。夏バテでげっそりやせた」と訴えた。原因は、男性ではそう多くはない甲状腺機能亢進症(バセドー病)。新陳代謝が異常に活発になるので、疲労感、体重減少が見られ、暑さにも弱い。

「『夏だから』という思い込みが、重大病を見逃すことにつながりかねない。1カ月以上続くなら、一度病院で検査を」

 特に、中高年男性では「過去に健診で高血糖を指摘された」という人は糖尿病が考えられる。顔色が悪く、フラつくなら、消化器系のがんかもしれない。また、眠気を伴う疲労感なら、睡眠時無呼吸症候群の疑いあり。

 女性の貧血では、「なぜそうなったか」のチェックを。甲状腺機能亢進症にも要注意だ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  2. 2

    巨人・桑田二軍監督の電撃退団は“事実上のクビ”…真相は「優勝したのに国際部への異動を打診されていた」

  3. 3

    クマ駆除を1カ月以上拒否…地元猟友会を激怒させた北海道積丹町議会副議長の「トンデモ発言」

  4. 4

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  5. 5

    クマ駆除の過酷な実態…運搬や解体もハンター任せ、重すぎる負担で現場疲弊、秋田県は自衛隊に支援要請

  1. 6

    露天風呂清掃中の男性を襲ったのは人間の味を覚えた“人食いクマ”…10月だけで6人犠牲、災害級の緊急事態

  2. 7

    高市自民が維新の“連立離脱”封じ…政策進捗管理「与党実務者協議体」設置のウラと本音

  3. 8

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  4. 9

    恥辱まみれの高市外交… 「ノーベル平和賞推薦」でのトランプ媚びはアベ手法そのもの

  5. 10

    引退の巨人・長野久義 悪評ゼロの「気配り伝説」…驚きの証言が球界関係者から続々