医学的な根拠がある「地獄耳」

公開日: 更新日:

「義母は耳が遠いのに、自分の噂話にはすぐ反応する。なぜ?」

 50歳女性の疑問に答えるのは、JCHO(ジェイコー)東京新宿メディカルセンター耳鼻咽喉科の石井正則先生。

「高齢者によく見られる『地獄耳』ですね。実際、加齢性難聴では普通の会話より『ひそひそ話』のほうが聞こえやすい傾向があるのです」

 加齢性難聴は、老化により耳の中の蝸牛から有毛細胞が抜け落ち、「聞こえ」が悪くなるもの。有毛細胞は蝸牛の入り口付近から抜け落ちていきますが、この部分の役割は高い音をキャッチすること。そのため、高齢になると高い音から聞こえづらくなっていくのです。

「噂話や悪口は、低い声でひそひそ話しますよね。低音だから、高音域の聴力が衰えた高齢者でも聞こえやすいのです」

 お嫁さんが声高に呼びかけても聞こえないのに、自分の悪口は隣の部屋からでも聞きつける……。そんなおばあちゃんの「地獄耳」には、医学的根拠があったのです。同じ理由で、女性アナウンサーより男性アナウンサーのほうが聞きやすいという高齢者も多いのだとか。

「加齢性難聴の家族に話を聞いてほしいなら、大きな声は逆効果。安いスピーカーのように音が割れて不快に聞こえてしまいます。低い声でゆっくりと、さらに唇が見えるように目の前で話せば伝わりやすくなります」

 内緒の話は、高い声で話すべきかも?

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    北島三郎(3)「北島ファミリー」の長女・原田悠里が語る御大

  2. 2

    「マクドは健康保険と年金に加入できてよかった」 シニアが働き続けるために必要なこととは?

  3. 3

    徳川光圀(1)水戸黄門は全国漫遊などしていない 主に出かけたのは江戸と領地の往復

  4. 4

    東京・蒲田の2駅結ぶ蒲蒲線、大田区と地元を取材して分かった実現のハードルと地元の思い

  5. 5

    東京・大井町、OIMACHI TRACKSと対照的な東小路飲食店街、商店街理事長が直面する2つの問題

  1. 6

    NHK夏の音楽特番「うたであえたら」は北川景子のMCが見事 カオスと化した近年の紅白はお手本に

  2. 7

    「山口組」抗争指定解除へ、それでも対立は続く…6代目幹部「喜ぶのは早い」

  3. 8

    バナナマン日村が簡単に復帰できそうにない「もう1つの理由」…レギュラー11本抱える人気者のジレンマ

  4. 9

    止まらない高市首相SNS発信に官邸総動員の実態…この週末は3日間で11連投も「ゴキブリ」投稿で大炎上

  5. 10

    清水アキラさんが三男急死の直前に語っていた“せがれ”のこと 良太郎さんに口説かれものまねショー復帰