痛みも軽く…「カプセル内視鏡」が大腸がん検診を変える

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 次に、国立がん研究センターでの研究段階だが、「寝ている間に検査が済む方法」も試みられている。実は取材を行った当日は、角川医長自身がまさにそれを試す日だった。検査の流れは前述の通り。しかし、行う時間帯が違う。

「私がいま試みているのは、夕方6時くらいに下剤を飲み、腸がきれいになったら夜8~9時くらいに大腸カプセル内視鏡をのむ。そのまま自宅に帰って寝る。朝起きたら追加の下剤を飲み、大腸カプセル内視鏡が肛門から排出されたら検査は終了という方法です。それ以降は普段の生活通り、朝食を食べて仕事に向かうことができます」

 これが実現化されれば、サラリーマンも会社を休むことなく検査を受けられる。

 今後の課題は、どこまで保険適用になるか。

「現在は『大腸内視鏡検査を受けたが、内視鏡が大腸の奥まで入らなかった人』、あるいは『内視鏡が大腸の奥まで入らないだろうと考えられる人』が保険適用です。『大腸内視鏡を受けたくないから、大腸カプセル内視鏡を』というような場合は自費になります」

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