仕事の合間に女性の谷間に顔をうずめて突然死したい

公開日: 更新日:

 人間の尊厳は人それぞれ違っています。がん治療の現場に身を置き50年以上、治したり癒やしたりは実は方便で、医療の真の目的は、「患者さんが人間としての尊厳を保ち続けるサポートをすること」だと考えています。

■帯津三敬病院設立までの道のり

 きっかけは、東大病院、都立駒込病院で外科医として治療を行う中で、外科や西洋医学の限界を感じたことでした。

 食道がん手術が主でしたが、優秀なスタッフや最新の治療機器をそろえ、手術が成功しても、再発して病院に戻ってくる患者さんがいる。外科手術では目に見えるリンパ腺は取れるが、細胞レベルのがん細胞は区別がつかない。局所だけ見る医学ではなく、心や命に配慮できる医療体系が必要だと考えたのです。

 それを実現させるために帯津三敬病院を設立し、患者さんの顔を見て治療法を組み立てるようにすると、今度は病状の推移と心とに密接な関係があると気付きました。

 心といっても、明るく前向きに、ではない。一人で生まれ、一人で死んでいく人間は皆、「生きる悲しみ」を持っている。その生きる悲しみを医師は敬い、患者さんの意向をよく聞いて、その人に合った治療計画を立てなければならないという考えに至りました。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の三振激減がドジャース打者陣の意識も変える…史上初ワールドシリーズ連覇の好材料に

  2. 2

    国民民主党から問題議員が続出する根源…かつての維新をしのぐ“不祥事のデパート”に

  3. 3

    党勢拡大の参政党「スタッフ募集」に高い壁…供給源のはずの自民落選議員秘書も「やりたくない」と避けるワケ

  4. 4

    「ロケ中、お尻ナデナデは当たり前」…「アメトーーク!」の過去回で明かされたセクハラの現場

  5. 5

    注目の投手3人…健大高崎158km石垣、山梨学院194cm菰田陽生、沖縄尚学・末吉良丞の“ガチ評価”は?

  1. 6

    夏の甲子園V候補はなぜ早々と散ったのか...1年通じた過密日程 識者は「春季大会廃止」に言及

  2. 7

    コカ・コーラ自販機事業に立ちはだかる前途多難…巨額減損処理で赤字転落

  3. 8

    巨人・坂本勇人に迫る「引退」の足音…“外様”の田中将大は起死回生、来季へ延命か

  4. 9

    高市早苗氏の“戦意”を打ち砕く…多くの国民からの「石破辞めるな」と自民党内にそびえる「3つの壁」

  5. 10

    「U18代表に選ぶべきか、否か」…甲子園大会の裏で最後までモメた“あの投手”の処遇