熱中症と勘違い 猛暑で増える肺血栓塞栓症に突然死リスク

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「十数分で到着したのですが、それまでは体調は悪いものの自分で歩き話せていた患者さんが、東京医科歯科大の呼吸器内科の待合室で心停止に至りました。幸いなことに病院の中だったので命は助かりましたが、数分遅れていたら、難しかったかもしれません」

 血液が固まりやすい体質など、肺血栓塞栓症のリスク因子を調べたが、問題なし。ただ、仕事が忙しく睡眠不足が続いていたうえ、水分補給をほとんどしていなかった。それによる脱水症状が大いに関係していると、主治医も大谷院長もみている。

「夏の肺血栓塞栓症の予防は、熱中症と同じく十分な水分補給です。喉が渇く前にこまめに取る。そして、いつもと違う不調を感じたら、肺血栓塞栓症も疑ってください。特に息苦しさをはじめとする呼吸器系の症状があれば、呼吸器内科をすぐ受診するべきです」

 血栓ができやすいということは、脳梗塞のリスクが高まることも意味する。ろれつが回らない、言葉が出なくなる、顔に歪みが出る、片方の手足に力が入らない・しびれがあるなどの症状があれば、すぐに救急車を。

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