著者のコラム一覧
神崎浩孝医学博士、薬剤師

1980年、岡山県生まれ。岡山県立岡山一宮高校、岡山大学薬学部、岡山大学大学院医歯薬学総合研究科卒。米ロサンゼルスの「Cedars-Sinai Medical Center」勤務を経て、2013年に岡山大学病院薬剤部に着任。患者の気持ちに寄り添う医療、根拠に基づく医療の推進に臨床と研究の両面からアプローチしている。

いくつも服用している降圧剤の種類を減らす方法

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 高血圧の治療は、「高血圧治療ガイドライン2014」や「高齢者高血圧診療ガイドライン2017」に従って行われ、高血圧治療薬(降圧剤)の使用方法もガイドラインで推奨されています。

 降圧剤は、作用によって4種類に大別できます。カルシウム拮抗薬、レニン―アンジオテンシン系阻害薬、利尿薬、β遮断薬です。まずは単剤(1種類)から始めることが多いですが、血圧が160㎜Hgを超える場合や慢性腎臓病(CKD)の場合、糖尿病がある場合などは、2種類以上を組み合わせて治療を行います。また、症状に応じて2種類以上を組み合わせて治療を行うこともありますので、同じ降圧薬だからどれか1つ飲めばよいということではないのです。

 降圧剤を組み合わせる理由として、降圧効果を上げることや副作用の軽減が挙げられます。これらはたくさんの臨床試験結果をもとにガイドラインに記載されています。ただ、すべての患者さんに2剤以上が必要というわけでもなく、1剤で十分な方がいるのも事実です。

 症状が改善すれば、薬の種類が減ることもあります。だからこそ、症状の把握のために血圧を日頃から自己測定しておくのが大切なのです。家庭血圧を医師に伝えることで血圧コントロールがしやすくなり、必要なくなった薬を飲まなくてよくなるかもしれません。そのためにも血圧手帳をつけるのもお勧めです。

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