著者のコラム一覧
中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

胃がん乗り越え3軍復帰 カープ赤松選手は体重減少が課題

公開日: 更新日:

「励みになる。また一軍でプレーしたい、との思いを強くした」

 広島カープの赤松真人外野手(35)はチームの2連覇について、こう語っていました。実は昨年12月、ステージ3Aの胃がんが見つかり、チームを離れて闘病生活に。手術抗がん剤治療を終えた今年7月、三軍に復帰し、調整を進めていたそうです。連覇を目の当たりにして、励ましてくれたチームメートに完全復帰する姿を見せ、恩返ししたいという思いもあるのでしょう。

 報道によると、抗がん剤治療後には体重が10キロ以上も低下。筋肉は2割まで減ったそうです。体力と筋力の回復を図り、ランニングや基礎トレーニングを続けながら、技術トレーニングを重ねているといいます。

 胃がんの手術後は、筋肉が衰えて体重が減少しやすい。これが問題なのです。赤松選手は、自分の本業に復帰するためのトレーニングですが、一般の方も胃がんの手術後は、体重減少を食い止めて、衰えた筋肉を取り戻すことはとても大切なのです。

 なぜか。胃は、食べ物を一時的に貯蔵し、固形状のものを細かくしたり、胃液と混ぜて粥状にしたりしてから、ベストのタイミングで十二指腸に送り出します。切除で貯蔵と送り出し機能が低下することで、その後の消化吸収が不十分になるのがひとつです。

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