専門医が解説 白内障手術で知っておくべきポイント

公開日: 更新日:

■多焦点レンズにもそれぞれ特性が

 もし、メガネを極力かけたくないのなら、「多焦点眼内レンズ」がある。

「単焦点レンズの場合、手術後にメガネが必要ない人は2割以下。多焦点レンズでは8割程度にメガネが必要ないといわれています」

 多焦点レンズにはデメリットもある。まず、保険対象外なので費用がかかる。医療機関によって違うが、だいたい片目で30万~40万円かかる。

 次に、すっきり見えるようになるまで手術から3~6カ月ほどかかることがある。

「遠く」「近く」の2つに焦点が合っているため、脳が慣れるのに時間がかかるのだ。まれではあるが、どうしても慣れず、頭痛やめまいに襲われる人もいる。

「神経質な人は多焦点レンズは向いていません」

 さらに、若い頃のように遠くから近くまですべての距離にピントが合うわけではないので、多少メガネが必要になることもある。 


 そして、多焦点レンズすべてに言えることだが、薄暗いところや暗いところでは「光がにじむ、流れる」見え方(グレア・ハロー現象)になり、夜の運転時などに困難なことも。

 とはいえ、最近発売されたグレア・ハロー現象を軽減するように作られた多焦点レンズなど、同じ多焦点レンズでもさまざまな特性がある。

「多焦点レンズでは、過剰な期待をせずに、それぞれの特性をよく知って選ぶといいでしょう」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  2. 2

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  3. 3

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  4. 4

    阪神・大山を“逆シリーズ男”にしたソフトバンクの秘策…開幕前から丸裸、ようやく初安打・初打点

  5. 5

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  1. 6

    創価学会OB長井秀和氏が明かす芸能人チーム「芸術部」の正体…政界、芸能界で蠢く売れっ子たち

  2. 7

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  3. 8

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  4. 9

    大死闘のワールドシリーズにかすむ日本シリーズ「見る気しない」の声続出…日米頂上決戦めぐる彼我の差

  5. 10

    ソフトB柳田悠岐が明かす阪神・佐藤輝明の“最大の武器”…「自分より全然上ですよ」