笑うより効果的? 「泣いて元気」になる脳のメカニズム

公開日: 更新日:

 実際に「涙―人はなぜ泣くのか」の著者で米国のウィリアム・H・フレイ博士がタマネギを切った時に出た涙と映画で感動したときに出た涙を比べたところ、後者には副腎皮質ホルモン(ACTH)が検出されたという。ACTHはストレス反応として分泌されるホルモンなので、情動の涙はストレスを体外に排出する働きがあるという。

 泣くことは免疫力のアップにつながるとの見方もある。 

「免疫とは、細菌やウイルスなど体にとっての異物を排除しようとするシステムのこと。笑いと同様、泣くことで白血球中のマクロファージ(貪食細胞)と、ウイルスなどが感染した細胞を攻撃するナチュラルキラー細胞が活性化するという医療関係者もいます」

 泣くだけで病気になりにくい体になるなど、にわかには信じがたいが、少なくとも泣いて気持ちがスッキリすることだけは確か。いまは心の底から笑うことができないという人は無理にはしゃがず、年末休みの間に「泣ける映画」「泣ける本」などに浸って思い切り泣くのも手だ。そうすれば「来年また頑張ろう」という新たな気持ちが湧いてきて元気になるのではないか。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神・梅野がFA流出危機!チーム内外で波紋呼ぶ起用法…優勝M点灯も“蟻の一穴”になりかねないモチベーション低下

  2. 2

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  3. 3

    国民民主党「選挙違反疑惑」女性議員“首切り”カウントダウン…玉木代表ようやく「厳正処分」言及

  4. 4

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  5. 5

    本命は今田美桜、小芝風花、芳根京子でも「ウラ本命」「大穴」は…“清純派女優”戦線の意外な未来予想図

  1. 6

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  2. 7

    時効だから言うが…巨人は俺への「必ず1、2位で指名する」の“確約”を反故にした

  3. 8

    石破首相続投の“切り札”か…自民森山幹事長の後任に「小泉進次郎」説が急浮上

  4. 9

    今田美桜「あんぱん」44歳遅咲き俳優の“執事系秘書”にキュン続出! “にゃーにゃーイケオジ”退場にはロスの声も…

  5. 10

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃