高齢者のふらつきや気分の悪さは「急性腎障害」を疑う

公開日: 更新日:

 世界的に急増している「急性腎障害」をご存じか? いつもと違う体調の悪さは、それが原因かもしれない。

 米国のデータでは、20年間で患者数が5倍に増加。2012年に国際的に統一された診断基準「国際的腎臓病ガイドライン」ができたことも受け、16年12月、日本で初めての「急性腎障害診療ガイドライン」が策定された。

 ガイドライン作成委員長である高知大学医学部内分泌代謝・腎臓内科の寺田典生教授によれば、腎機能が急激に低下した状態が急性腎障害だ。腎臓の状態を示す血中クレアチニン値の上昇などで診断するが、急性腎障害を起こすと、血中クレアチニン値が改善しても、その後、慢性腎臓病を発症し、やがては慢性腎不全、人工透析に至るリスクが高くなる。

「急性腎障害で尿管細胞がダメージを受けて線維化が進み、酸素供給が低下。腎臓が慢性的に低酸素状態になり、慢性腎臓病を引き起こすのです」

 だから急性腎障害を発症すると、3カ月、半年、1年と長期的な経過観察が必要だ。

 発症のきっかけは、主に2つ。ひとつは手術だ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  2. 2

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  3. 3

    阪神・佐藤輝明が“文春砲”に本塁打返しの鋼メンタル!球団はピリピリも、本人たちはどこ吹く風

  4. 4

    自民両院議員懇談会で「石破おろし」が不発だったこれだけの理由…目立った空席、“主導側”は発言せず欠席者も

  5. 5

    広末涼子「実況見分」タイミングの謎…新東名事故から3カ月以上なのに警察がメディアに流した理由

  1. 6

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃

  2. 7

    国保の有効期限切れが8月1日からいよいよスタート…マイナ大混乱を招いた河野太郎前デジタル相の大罪

  3. 8

    『ナイアガラ・ムーン』の音源を聴き、ライバルの細野晴臣は素直に脱帽した

  4. 9

    初当選から9カ月の自民党・森下千里議員は今…参政党さや氏で改めて注目を浴びる"女性タレント議員"

  5. 10

    “死球の恐怖”藤浪晋太郎のDeNA入りにセ5球団が戦々恐々…「打者にストレス。パに行ってほしかった」