孤独<5>高血圧・高血糖・不眠の陰に「コルチゾールの上昇」あり

公開日: 更新日:

 ところが長く孤独感にさいなまれている人では、コルチゾール濃度が下がりにくく、高い状態が続いてしまうことが多くの研究で明らかになってきました(Proc.Natl.Acad.Sci.USA、2006年など)。

 そうなると身体的問題が表面化してきます。まず高血圧を発症しやすくなります。コルチゾールが減らないため、血圧が下がりにくくなるのです。また高血糖の状態が続きます。

■年齢によって孤独の影響も異なる

 孤独な人は、ただでさえ食生活が乱れがちで、つい食べ過ぎて肥満になりがち。そこにコルチゾールの効果が加わるため、血糖値が下がりにくく、糖尿病を発症しやすくなるといわれています。夜になってもコルチゾールが低下しないため、脳がなかなか寝付けず、睡眠の質の低下や、高齢者などでは不眠症を引き起こします。

 年齢による孤独の影響の違いも分かってきました(Psychoneuroendocrinology、2010年など)。若年層では、孤独の影響がコルチゾール濃度にすぐに反映され、孤独が解消されれば、コルチゾールも低下します。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神・梅野がFA流出危機!チーム内外で波紋呼ぶ起用法…優勝M点灯も“蟻の一穴”になりかねないモチベーション低下

  2. 2

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  3. 3

    国民民主党「選挙違反疑惑」女性議員“首切り”カウントダウン…玉木代表ようやく「厳正処分」言及

  4. 4

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  5. 5

    本命は今田美桜、小芝風花、芳根京子でも「ウラ本命」「大穴」は…“清純派女優”戦線の意外な未来予想図

  1. 6

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  2. 7

    時効だから言うが…巨人は俺への「必ず1、2位で指名する」の“確約”を反故にした

  3. 8

    石破首相続投の“切り札”か…自民森山幹事長の後任に「小泉進次郎」説が急浮上

  4. 9

    今田美桜「あんぱん」44歳遅咲き俳優の“執事系秘書”にキュン続出! “にゃーにゃーイケオジ”退場にはロスの声も…

  5. 10

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃