完治まで1年かかることも…中高年は足首捻挫を甘く見ない

公開日: 更新日:

 一方、数は少ないものの、足を外向きにひねって足首を捻挫するのが「外がえし」だ。過去の捻挫で足首の関節がゆるくなっている、足の筋肉が弱くなっている、足の神経に損傷がある、ゴルフ用シューズなどスパイクのついた靴を履いている場合などに起こりやすい。

「捻挫の重症度は、どの靱帯が損傷を受けて、どれだけ伸びたか、あるいは断裂したかによって決まります。一般的に内がえしより外がえしの方が重症度が高くなりがちです」

 軽度の捻挫は靱帯が伸びて裂けているとはいえ、傷が小さすぎて確認できない。足首に腫れや痛みはなく、数時間から数日以内で回復する。中等度以上の捻挫は靱帯が部分的に断裂し、足首の腫れや内出血が見られ、痛みで歩けない。

 靱帯が完全に断裂し、足首全体に腫れと内出血によるあざが見られるのが重度の捻挫。この場合、足首が不安定で、体重をかけることができない。治療には6~8週間かかり、足首が完全に治らない状態で日常生活を再開すると、足首の治りが不十分になる。

「問題は骨折を伴う捻挫です。足首の靱帯が硬くなる中高年は捻挫がそのままくるぶしやすねなどの骨折となるケースが少なくありません。『内がえし』の場合は足首の外側が伸びて外くるぶしと足の距骨をつなぐ前距腓靱帯が緊張して、くるぶしを骨折する場合が多い。『外がえし』でもくるぶしの骨折は多いのですが、すねの骨の剥離骨折や、腓骨が足首または膝付近で骨折する場合もあります」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人がソフトB自由契約・有原航平に「3年20億円規模」の破格条件を準備 満を持しての交渉乗り出しへ

  2. 2

    長瀬智也が国分太一の会見めぐりSNSに“意味深”投稿連発…芸能界への未練と役者復帰の“匂わせ”

  3. 3

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  4. 4

    元TOKIO松岡昌宏に「STARTO退所→独立」報道も…1人残されたリーダー城島茂の人望が話題になるワケ

  5. 5

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  1. 6

    西武にとってエース今井達也の放出は「厄介払い」の側面も…損得勘定的にも今オフが“売り時”だった

  2. 7

    立花孝志容疑者を追送検した兵庫県警の本気度 被害者ドンマッツ氏が振り返る「私人逮捕」の一部始終

  3. 8

    日吉マムシダニに轟いた錦織圭への歓声とタメ息…日本テニス協会はこれを新たな出発点にしてほしい

  4. 9

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  5. 10

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…