著者のコラム一覧
吉田潮ライター、イラストレーター

1972年生まれ、千葉県出身。ライター、イラストレーター、テレビ評論家。「産まないことは『逃げ』ですか?」など著書多数

<5>「向田邦子のはがき作戦」でボケ対策するも…撃沈

公開日: 更新日:

 2016年、本格的な介入を決意した姉と私は、まず地域包括支援センターに電話をし、要支援認定の不服申し立てをすることにした。そして父を運動させるために、リハビリ専門のデイサービスに通わせることに。週1回、送迎付きで通い始めた父。リハビリだけでなくマッサージもしてくれる。私が行きたいくらいだ。初めはおっくうがっていた父も、次第に慣れていった様子。

 ただし、本人のやる気がなければ、スタッフも無理強いはできない。父は行っても、体を動かさずに座っていただけかもしれない。疲れて帰ってくるものの、機能が向上する気配はまったくなかったからだ。おそらく若いころから体を動かす習慣のあった人には効果的だが、父のような運動音痴のガリ勉タイプには不向きだったのだ。

 そこで思いついたのが「向田邦子のはがき作戦」である。

 彼女のエッセー「字のないはがき」は、学童疎開した幼い妹に大量のはがきを渡し、元気な時は〇をつけてポストに入れるように指示した父親の話だ。

 父に、切手を貼りつけた大量の絵はがきを渡した。「なんでもいいから書いて毎日ポストに出しに行って」と。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    佐々木朗希「スライダー頼み」に限界迫る…ドジャースが見込んだフォークと速球は使い物にならず

  2. 2

    永野芽郁「キャスター」視聴率2ケタ陥落危機、炎上はTBSへ飛び火…韓国人俳優も主演もとんだトバッチリ

  3. 3

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  4. 4

    風そよぐ三浦半島 海辺散歩で「釣る」「食べる」「買う」

  5. 5

    広島・大瀬良は仰天「教えていいって言ってない!」…巨人・戸郷との“球種交換”まさかの顛末

  1. 6

    広島新井監督を悩ます小園海斗のジレンマ…打撃がいいから外せない。でも守るところがない

  2. 7

    インドの高校生3人組が電気不要の冷蔵庫を発明! 世界的な環境賞受賞の快挙

  3. 8

    令和ロマンくるまは契約解除、ダウンタウンは配信開始…吉本興業の“二枚舌”に批判殺到

  4. 9

    “マジシャン”佐々木朗希がド軍ナインから見放される日…「自己チュー」再発には要注意

  5. 10

    永野芽郁「二股不倫」報道でも活動自粛&会見なし“強行突破”作戦の行方…カギを握るのは外資企業か